マクロトレンドから考える新規事業アイデアの方向性

こんにちは、インキュベーター青林です。

今回は

『マクロトレンドから考える新規事業アイデアの方向性』

を紹介していきます。

新規事業アイデアの評価項目の中でPESTで考えるという項目がありました。

PESTとは
Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の略です。

調べる中でWBCSD(World Business Council for Sustainable Development:持続可能な開発のための世界経済会議)がまとめた2020 – 2030年のマクロトレンドにコロナ後の興味深い視点が多かったので4つの軸でまとめたいと思います。

①社会

社会:人口動態、価値観、流行、習慣に変化はあったか?

  1. 2030年に65歳以上の人口が10億人(世界人口の12%)へ
  2. ベビーブーム世代からミレニアル・ジェネレーションZ世代へ

2030年に世界で65歳以上の人口が12%になったときに、日本では31.1%(2020年から2.4%増)にあたる約3,715万人が65歳以上になるようです。

日本は65歳以上が占める割合は2020年から2030年で2.4%増なので大きく変化がないように感じます。

ここではミレニアル世代、ジェネレーションZ世代の特徴を知り、価値基準の変化がどのように変わるのか知っておくことが大切になります。

参考 ミレニアル世代 vs Z世代。その違い、特徴とは?salseforce blog

②経済

経済:所得変化、為替、金利の変化はあったか?

  1. 2028年に中国がGDP世界1位へ
  2. 2030年にインドがGDP世界3位で日本は4位へ

1872年からアメリカのGDPが世界一らしく、156年後の2028年に中国が世界一のGDPになります。そして、2021年ではGDP5位だったインドは2030年に3位まで上昇します。

インドのスタートアップに早期から投資しているBEENOSの動向は引き続き注目です。

③技術

技術:新しい技術によって消費行動に変化はあったか?

  1. あらゆる産業と国で自動化へ
  2. クラウド化からデータの増加&セキュリティーの強化

オフラインで行われていた商習慣が2030年に向けてオンラインへ移行し、あらゆる産業でソフトウェアによるクラウド化が国レベルで行われます。

クラウド化によりいままで見えてこなかったデータが溜まることで、サプライチェーンが改善され短縮化されていくはずです。

データ量の増加により人の行動が把握できるようになってきます。監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影で紹介されているような、人の行動を広告によって操作できる課題を規制する流れがあります。2018年にEUで一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)ができたのはスタートで、今後情報の扱いは厳格化へ向かい、セキュリティー企業も増えていきます。

④政治

政治:ビジネスを規制する法律や政治動向の変化があったか?

  1. 分極化と過激化
  2. 地政学的な不安定性

2017年に、23か国18,000人を対象にした調査では、71%が「政府は自分のような人々の利害を優先していない」という意見に同意しています。

世界も日本も意見は似ている気がします。そんな政府と国民の距離を縮める日本国内のスタートアップPoliPoliissuesに注目しています。

最後に

新規事業立ち上げ時はマクロトレンドをざっとおさえながら、技術変化や規制・法律の変化に重きをおくといいと思います。

そして、解像度を高めるためにユーザーヒアリングに重点を置くことが大切ということで終えたいと思います。

【シート有】ステージ別のユーザーインタビュー質問例と質問の背景17個