【シート有】新規事業アイデアを評価する7個の項目

こんにちは、インキュベーター青林です。

今回は

『新規事業アイデアの評価項目7個』

を紹介していきます。

ユーザーに会い、ユーザーヒアリングから課題感の把握や課題の深さを知れたら、どのような技術で解決ができるか考えていくことを過去の記事で紹介していきました。

【シート有】ステージ別のユーザーインタビュー質問例と質問の背景17個 新規事業アイデアを思いつくコツ【新規事業の実践論】新規事業が思いつかない!新人新規事業担当者におすすめのアイデアの考え方

そして、出てきたアイデアに対していいアイデアかどうか評価する軸を紹介していきます。

新規事業として最低10億円以上の売上を作るためにアイデア段階で考え、サービスを運営する中でも問いかけたい問いなので参考にしてみてください。

新規事業のアイデアを評価する3つの理由
  • 長期的な視点で事業を俯瞰するため→Who cares
  • 間違ったタイミングで参入しないため→ Why now
  • 事業成長が見込めないアイデアで進まないために→Market

①10年後のユーザー像

10年後、新しい解決策が広く知られ、利用できるようになった場合、誰がサービスを気にしますか

サービスが広まったときをイメージすることができるか、そのときに社会にどのくらいの影響を与えることができるのか長期的視点で考えるための質問です。

どのくらいの人数/ユーザーが、どのセグメントで、どのような購買力(どこの予算/費用からお金がでるか=何を代替しているか)を持ってサービスを利用するのか考えることがおすすめです。

新しい解決策がユーザーの生活やビジネスをどれだけ改善しますか

サービスの認知・影響力が広まったときに、ユーザーの生活や業務がどのくらい改善されるのか考えるための質問です。時間、頻度、費用の軸でどのくらい改善されるのか定量的にわかるといいと思います。

②タイミング

なぜ今事業を立ち上げる絶好のタイミングなのですか

世の中の変化、技術の変化によって他社が独占していた大きなマーケットをひっくり返せる理由は何かを知る質問です。

例えば、食べ物を誰かに届けようと思った人は過去にも多くいたと思います。でも、ここ3年でUber EatsやChompyが広がってきているのはなぜか?

なぜ初めに参入したdelyは2015年1月に撤退し、Uber EatsやChompyは今波に乗れているのか?

どんな技術的な要因があったのか?またこの後の質問にあるマクロトレンドによって勝敗を分けたのか?問いかけたい質問です。

現在の市場のマクロトレンドは何ですか

マクロトレンドとは
マクロは大きな範囲で利用されます。ミクロの反対の意味です。

ここでは大きな世の中の変化からなぜサービスを市場に出すといいのか?を問う質問です。考える軸として、PEST(ペスト)と呼ばれる軸で考えることが多いです。

PESTとは
Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の略です。

PESTの4つの軸で変化を考えると参入のタイミングを考えやすくなります。

  • 政治:ビジネスを規制する法律や政治動向の変化があったか?
  • 経済:所得変化、為替、金利の変化はあったか?
  • 社会:人口動態、価値観、流行、習慣に変化はあったか?
  • 技術:新しい技術によって消費行動に変化はあったか?
マクロトレンドから考える新規事業アイデアの方向性

③市場

TAMはいくらですか

TAMとは
Total Addressable Market:獲得できる可能性のある最大の市場規模の意味です。

最大の市場規模から現在見ている市場規模を知るための質問です。TAMの数字を試算するのに時間をかける必要はありません。コンサルティング会社やリサーチ会社などが出している数字(トップダウン)を引用すれば十分です。

どういった順序で市場をとっていこうとしているのかの考えが知りたい箇所になります。

現在ターゲットとしている市場の規模は

市場を細分化した中で、市場をどのように定義してみているのか知るための質問です。

顧客セグメントや業界で分けて軸を作り、参入の順番や参入時の準備を考えます。ユーザー数 × 平均単価 × 年間の継続回数の数値(ボトムアップ)で算出してあげると考えている市場規模が伝わると思います。

マーケットに対して持っている仮説は何ですか

市場があるところには競合がいます。競合がいる市場の中でユーザーに選ばれ続ける理由を知るための質問(Moat:モート)になります。

Moatについては別の機会で掘り下げたいと思います。

最後に

新規事業のアイデアを評価する理由
  • 長期的な視点で事業を俯瞰するため→Who cares
  • 間違ったタイミングで参入しないため→ Why now
  • 事業成長が見込めないアイデアで進まないために→Market

新規事業アイデアの評価項目7個を紹介しました。

どれも起業家が悩む質問だったと思います。ユーザーのインサイトが見えるにつれ、回答は常に更新されていくべき問になるはずです。

今回の新規事業アイデアの評価項目7個に2つを追加した9つの評価質問をスプレッドシートにしました。

新規事業やスタートアップのPMF達成に向けて活用してください。