プロダクトをつくる時にユーザーに99%向き合いながらも、なぜ今このタイミングでサービスを提供することが最適なのか?を説明できる必要があります。
- モバイル所持率が高まり、GPSによる位置情報の取得が可能になったため、Xxxx(モバイルデリバリーなど)ができるようになった
- ユーザーとサプライヤーの情報非対称性を解決するためにYyyyが解禁され、Xxxxができるようになった
などPEST分析で参入タイミングを説明するケースは多くあります。
マクロトレンドから考える新規事業アイデアの方向性そんな時に、先駆者がどのようにユーザー課題を解決しようとしているのか?後発組は仮説を持つことが大切です。先駆者の過ちを2度踏まないために。
- 初期のユーザー仮説がみえる
- 初期の価格帯が見える
- 撤退・失敗理由の仮説が作れる
- 当時のユーザー数/サプライヤー数/口コミ数から参考KPIが知れる
もくじ
初期のユーザー仮説がみえる
初期画面から初期のターゲット顧客像が伺えます。上記画像の中間の文字が小さいエリアです。
拡大すると上記部分です。
ベンチャー・中小企業の経営者にとって「労務」は「やりたくないけど、やらなければいけない仕事」です。
SmartHR
初期ターゲットはベンチャー・中小企業の経営者だとわかります。
初期の価格帯が見える
今は非公開になっている料金プランも過去の画面アーカイブより確認ができます。
どういったターゲット仮説、機能追加を元に価格帯が変更していったのか。
平均単価を上げるためのキーとなる施策や機能はなんだったのか考えることはプロダクト改善において大事な要素になります。
撤退・失敗理由の仮説が作れる
新規参入を検討している事業領域において、すでに撤退しているプレイヤーがいるかもしれません。
撤退プレイヤーがなぜ事業を中断したのか推測したり、当時の担当者や取引先にヒアリングを行って同じ過ちを踏まないようにすると思います。
その時に撤退プレイヤーのサービスページを見ることで発見が得られ、撤退理由の仮説精度を高めることができます。
当時のユーザー数/サプライヤー数/口コミ数から参考KPIが知れる
当時のホームページには当時のKPI情報が眠っています。お宝です。
例えば、
- 登録ユーザー数
- 登録サプライヤー数
- 口コミ数
- サービスの設計フロー
- 価格帯
- ビジネスモデル
など当時のホームページを見ることで情報が得られるかもしれません。
また、10年間を毎年定点観測するとKPIの推移も得られ、上場企業であれば売上と紐付けてKPI数値の推移から平均単価の類推ができたりします。
あるサービスで会員数を過去の画面履歴から取得し、上場企業の売上数値から平均単価を類推したときの事例です。
まとめ
- 初期のユーザー仮説がみえる
- 初期の価格帯が見える
- 撤退・失敗理由の仮説が作れる
- 当時のユーザー数/サプライヤー数/口コミ数から参考KPIが知れる
新規事業領域の調査をする際のプラスαとして過去のページからも調査すると新しい発見があるよ!という紹介でした。
今回の過去ページの閲覧はインターネット上のホームページの過去データが閲覧できる非営利団体「Wayback Machine(ウェイバックマシン)」を活用しました。
弁護士ドットコムのWayback Machine(ウェイバックマシン)に入れると、2005年後半からホームページを確認できます。トップページ以外の下層ページも閲覧できるので、活用して寄付をしましょう!